8:掠れた声

 

その一瞬がたまらなかった。

いつもオレ様で、どんな時でも余裕があって、いつでも俺の前をいっているあいつが、無意識に俺の名を呼ぶその瞬間。

俺の奥深くに、熱く滾った楔を何度も激しく打ち込み、互いの情熱を交差させあいながら、最後へ向かって昇りつめてゆく。

あいつの背中に爪を起て、快楽の刻印を刻みながら。

意識さえ溶け合い、その時を待ち。

より深くで熱を爆発させる鼓動の一瞬前に。

濡れた音にかき消されることなく、擦れた声が俺の名を呼ぶ。

「平次」

と。

10年の付き合いで、友情から愛情へと変化を遂げた今でさえ、会った時そのままの呼び方しかしない男が。

この時だけはいつもと違う呼び方をする。

そして俺は、その声に思い切り反応を返してしまう。

無意識に。

身体中で。

重なったそこから体温が更に上がり、招き入れたままの中が律動し、全身であいつを感じて震える。

頭の中が真っ白に溶けて、互いの熱が交じり合う。

俺もあいつの名を呼びながら…。

 

 

 

 

 

「愛している」

そして、耳元で囁かれるその声を、聞く者の意識は既に遠い。

 

 

END  

 

2007/03/25脱稿

 

ONなんで、エロはこの程度でお許しを・・・。でもこの反動が、OFFにでるんだなぁ(笑) きっと。
今回は「新ちゃんのエロ声」をテーマ(笑)にしてみました。オレ様だってイク時はエロ声よ・・・わははぁ。

 

 

「創作者さんに50未満のお題」様よりお借りしました。

 

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