渇 き
−闇の街で−
喧騒に包まれた夜の街。
眠ることを忘れ去った大都市に闇は存在しない。
否。
ビルとビルとの隙間に蠢く形のない暗闇には、澱んだもの達が固まり寄り集まっている。
その朽ちたような中から、熱に浮かされたような声が微かに聞こえて来る。
「あぁ…もう、工藤っ」
壁に手を付き、前に倒れそうになる身体を必死に支えながら腰を取られ、大きく猛った楔で串刺しにされている。
スーツの上着とワイシャツを背中半分の位置まで捲り上げられ、ズボンと下着は膝の辺りへ押し下げられていた。
「まだだ…服部」
熱い吐息を吐き出すようにしながら耳朶を口唇で甘噛みし、後ろからきつく抱きしめながら激しく抽挿を繰り返す。
ある会社の重役のビルからの転落死…という事件が起きて数週間。
刑事魂の入り込んだ平次がまともに家に帰らなくなって、既に10日が経った。
その前の数日間も、お互いの多忙もあってまともに顔を合わせる機会もなかったのだった。
自分の手掛けていた事件が解決し、その気になった身体を持て余した新一が取った行動が、仕事中の平次への強襲。
しかも、一人夜の街での聞き込みに奔走していた処を捉えたのだった。
「こんなんしとる…場合、ちゃうん…」
平次とて新一以外にそんな気になれる相手がいるはずも無く、軽く1〜2度右手のお世話になってはみた程度。
ましてやソコを…なんてことはしているはずも無い。
その場所を侵していいのは、その身体を好きに、自由にして良いのは工藤新一ただ一人なのだから…。
その所為で平次とて、自分でも持て余すような熱い身体をどうにかごまかして、仕事をこなしていたのだった。
それなのに…。
こんな都会の真ん中の、こんな場所で新一に掴まり引きずり込まれ、欲しかったモノを欲しかった場所に埋め込まれた。
言葉では抵抗しながらも、身体は抵抗しきれない。
いつ人が通るか分からない、他人に見られてしまうという不安と。
それでも新一を欲しがる自分。
しかも貪欲に性急に。
工藤新一だけを。
もっと埋めてと。
もっと激しく突いてくれと。
そしてその手で思い切り抱きしめてと…。
熱く育った新一の鼓動が平次の内で更に育ち、内壁を削りながら最奥までをも溶かしてゆく。
そこだけが赤く滾った熱を生み、闇の中で燃え上がる。
ひとつに繋がるそこから。
重なった口唇から。
触れ合った素肌から。
まるで滴り落ちる、真っ赤な血のように…。
The End
2002/05/13脱稿
壊れてます…はい。完全に。
こんなん30分で書いちゃうくらいに壊れきってます…。
更に、最初の数行と内容がミスマッチで、最後に一人で大笑いしてましたよ。
エロ魔人同盟(勝手に同盟化してます・・・)のみなさん、今夜はこれで許してくれますか?
本日の平ちゃんを見た勢いで(やっぱり)書いてみたんですが…。
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