お題【07】SHIAWASENA-HI

 

たいした事じゃなく。

ほんの些細な出来事がうれしかった。

少しだけ寂しい時に傍にいて。

ほんの少しだけ凭れる背中を貸してくれる。

我慢で出来ないほどの苦しい時に。

ただ黙って一緒にいてくれる。

時には訳も分からないほどに飲んだくれて。

無駄な会話を楽しんで。

普通の時を共有していた。

この先いつまでも。

そうずっと。

それは続くはずだと勝手に思い込んでいた。

愚かな自分。

「永遠」なんてものは存在しないと分かっていたのに。

ちっぽけな幸せであっても。

全てに終わりは来るのだと。

 

立ち止まって後ろを振り返って。

血でそまった足跡しか残っていなくても。

その時だけは許されてもいいのだと感じていた。

僅かな幸福な時間。

 

あいつの瞳がとじられた時。

自分の中の幸せな日々が「永遠」に消えてしまった。

あるはずの無い「永遠」によって。

「永遠」の別れを。

 

07END

2004/08/18脱稿

 

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