half & half
「よぉ、おかえり」
疲れた身体を引き擦るようにして部屋へと帰り着いたハボックは、ドアを開けた途端に飛び込んできた脳天気な声に、更に疲れが重なり合うように背後から襲ってきたような気分になった。
「遅かったなぁ、今日も過重労働かぁ?」
そう言えば、あまりに疲れすぎていた所為で全くに気にも止めなかった事だが、部屋に入る時に鍵が掛っていなかったことを今更ながらに思い出し、軽く舌打ちをした。
「なんであんたが居るンすか?」
ここはハボックが借りているアパートであり、ましてや合鍵を渡すような相手もいない、きままな(ある意味悲しい)男性の一人暮らしの部屋だった。
本来なら少尉というまだまだ低い地位で独身という立場なら、軍の寮で暮らすというのが一般的なのだが、ここに転属がきまると直ぐにアパートの申請を出してしまった。
見た目の軽さと陽気な雰囲気の所為で人の大勢いる処でワイワイやるのも好きなのだが、それとは反対に過度に干渉される事を嫌ったハボックは、【軍】という特殊な環境であるにも関わらず、個人の時間は普通に暮らすことを好んだのだった。
それに、この歳で少尉というのはまあまあの出世であるが、実は前の配属地では中尉の位を持っていた。
それが何故か今は少尉。
それというのも、前の所属の上官とは最初からこれ以上は無いというくらい馬が合わず、ことごとくもめた挙句の果てに上司は僻地に左遷。
ことこの事に関してだけは、意外にも転んではただでは起きなかったハボック自身は、それでも一階級降格をくらって、東方司令部へ転属となったのであった。
そんな『オレ』的なハボックが、いつの間にか捕まってしまった…のが、このマース・ヒューズと言う男。
妻アリ、娘アリの妻帯者。
自分の上司であるロイ・マスタング大佐の親友で、自分との接点は彼を通しての上下関係のみだったはずが…。
「ヒューズ中佐」
そんな誰も待っているはずの無い部屋には明かりが燈り、そこには絶対に居るはずのない人物が、まるで自分の部屋でもあるかのようなデカイ態度で、ハボックの帰りを迎えてくれたのだった。
to be continued…
ヒューハボ第一弾の前ふり(?)でしょうか?
どんどん先を書きたんですが、これからしばらくはNARUTOに頭を切り替えます(>_<)
はい、サスイルでがんばりますです。く〜〜っ!
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